~クレーマーの深層心理~

こんにちは!
人は生まれた時から皆ダイアモンド✨✨

観察力・想像力・伝達力の3つのチカラを磨いて
働くあなたを応援したい人材育成トレーナーの岩村良恵です^ ^

今日はクレーム対応のお話です。
心理学的なアプローチで接客者の心を守る
そんな内容になっています。

良かったら接客や人間関係の参考にしてください。

*———————————————————————–*
私たち人間は、社会的な動物。
だから孤独が嫌いです。

ちなみに、

「一人でいること」と「孤独」は別物です。

何が違うかというと心の中が真逆なのです。

つまり、

「一人でいること」

は単に物理的に一人でいるだけで
心の中では、他者や社会とのつながりを感じ
自分も他人も尊重できている状態。

そんな心の状態で一人時間を楽しめるって
ある意味、とても健康なことだと思います^^

一方、

「孤独」

というのは心が他者とのつながりを
感じられていない状態。

それは

誰かと一緒にいても、たとえば
ものすごい大勢の人に囲まれていても
本人の心が閉じていれば、寂しく苦しい状態。

そんなネガティブ感情を抱えているとき
人はそれを

「誰かとつながる行動」

をすることで叶えようとします。

それを

「あなたと一緒にいたいんです!」

と好きな相手に素直に伝えてみたり

「今日っけ人で寂しいので遊んでください!」

と茶目っ気を含んだ口調で友人を誘ったり

そんなポジティブな行動で示せれば
なんの問題もないのですが

大人になると、

「そんな行動をしたら恥ずかしい」
 
とか
 
「相手に断られたら傷つく」
 
などの恐れから、とかく
 
「横柄」「威圧」「権威力」
 
などを盾に相手に影響を与えたい
相手の行動をコントロールしたい
 
という悲しい心の動きが行動となって
現れることがある。


いわゆるハードクレーマーと言われる人の多くは
そんな心の孤独に突き動かされて

「否定的な関係」でもいいから
誰かとつながっていることを選択してしまうのです。

だから、

接客担当の方にはぜひ意識していただきたい。
お客様のクレームが不当だな、と感じたら
その人の言葉の中に以下の傾向がないか
チェックしてみてください:

・ 自分の非を決して認めない
・ 相手の非ばかりを強調する
・ 正論をぶつけまくる
・ 自分が被害者であることを強く訴える
・ 感情的になって収まりがつかない
・ こちらの話を一切聴こうとしない
・ 担当者を個人的に攻撃しようとする
・ 攻撃性の弱そうな(優しそうな)担当者を選んでいる

これらに当てはまった場合
あなたが真摯に傾聴し、相手に共感し
親切に対応しようとすればするほど
相手はメリットを感じてしまいます。

なぜなら、

相手はあなたと関わることによって

「孤独を解消する」

ことを無自覚に目的としているからです。

私は長年、接客をしてきて
クレーム対応も数多くしてきました。

その中で、だんだんわかってきたこと。
それは、クレームには3種類あるということです。

① 正当なクレーム
② 不当なクレーム
③ 感情処理のクレーム

です。

①の場合、
それはお客様による正当な権利の主張です。

例えば、

「赤いシャツを頼んだのに青が届いた。交換してほしい」

「急いでいるのに全然対応してくれない。早くしてほしい」

「高いお金を払っているのに接客が雑。丁寧にしてほしい」

などです。

この場合、お客様が享受すべき当然の価値を
手に入れられていないのですから、対応者は

誠心誠意、お詫びをし
お話を伺って
最善の対応をすべきでしょう。

②の場合、

それはお客様による提供者側への
必要以上に過度な要求であることがあります。

例えば、金品目的のクレーム。

「赤いシャツを頼んだのに青が届いた。
 私に迷惑をかけたのだから、損害賠償を支払え!」

「急いでいるのに全然対応してくれない。
 おかげでこちらは時間を奪われたからタクシー代を払え!」

「高いお金を払っているのに接客が雑。土下座して謝れ!」

みたいな感じです。

この場合、冷静に話を聴いた上で
どのように対応するかは、
会社や経営者の方針や社会常識
場合によっては法的知識や弁護士の助け
なども必要になってくるかもしれません。

そして問題の③の場合。

これが多分、一番手ごわい(私の経験上)。

なぜなら、正解がないからです。

むしろ、正解はクレーマー自身も
自覚していない場合が多いです。

だって本人は「孤独を紛らわすため」に
クレームしているとは気づいていないからです。

でも、このことを意識して対応していると
経験を積むごとに何となくわかってくるものです。

「どうしてくれるのよ!責任取ってくれるんでしょうね」

「あなたのせいで私が●●になったじゃないの!」

「私がどんな気持ちで●●なのかわかってるの!?」

など、

相手を責める口調や自分のネガティブな感情を
ことさら振りかざすような発言をするときは
少し心の声に耳を澄ましてみると

「私は寂しい」

「私は無視されたくない」

「私は誰かに尊重されたい」

「私は一人にされるのが怖い」

といったような、悲痛な叫びに
聞こえてくることがあります。

本当はものすごい孤独感と戦っている

それに気づいたとき、私たち接客者は
どんな対応をしたらよいでしょうか。

きっと、接客を志す方の多くが

「人を喜ばせたい」

という思いが強い方だと思います。
きっと、寄り添ってあげたくなりますよね。

でも、ここで肝心なのが


相手の孤独感は相手自身にしか埋められない


ということです。

とても残念ですが、

接客者がその場で一生懸命つきあっても
その場しのぎの気休めにしかならないのです。

だから、諦めてください。

そして、あなた自身の感情をぜひ
大切にしてほしいのです。

昨今、カスタマーハラスメントによって
多くの接客者の方が心に傷を負っています。

それは、

火事の建物にお取り残された人を助けようと
自ら火の中に飛び込んでいき
煙に巻き込まれてしまう人に似ています。

接客者は心理カウンセラーではありません。

あなたの仕事は、お客様に素敵なサービスを提供をし
プラスの感情をお届けすることです。

決してお客様のマイナス感情に巻き込まれて
自ら傷を負ってしまうことではない、と私は思います。

だから、

そんな場合には、あなたの感情を大切に。

「怖いのでそれ以上、大きな声を出さないでください」

「今、恐怖感を覚えています。
 お願いですから、それ以上近づかないでください」

「今、お客様が仰った言葉にひどく傷つきました。
 申し訳ありませんが、マネージャーを呼びますので
 少しお待ちいただけますか?」

など、相手の感情に巻き込まれる前に
毅然と「自分の感情」を守る側に回り
次なる冷静なアクションを取っていただけたらと。

何より大切なのは、あなたの心です^^

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA